創作物の登場人物が、役割分担というか特徴の分配というか、キャラかぶらないように考慮されてるってのは言うまでもなく、ギャルゲはこの傾向が強いですが、他の創作物でもおよそ似たようなものですね。
アイマス(僕の知ってるのは主にアニメです)とシスプリを主に想定して書いていきますが、これらはキャラが大勢いて、まるでショーウィンドウに並べられているように、好きな子を選んでください、って感じになってる。作品のプレイコンセプトとしてそうあるとももちろん言えますが、この二作品はそれぞれ「アイドル」と「妹」という大きなモチーフがあります。大勢のキャラクターを通して、その大きなものをより細密に描こうとしている。
としますと、彼女たち一人一人は属性を入れる容器であると、そういう言い方もできるわけです。ですが、それと同時に一人一人がまたかえがたい個人でもあって、多くの人生から共通したひとつの何かを構築していくということでもある。むしろそのために、ひとりひとりに別々の属性を持たせてキャラを分けたのだと言えましょう。
だから彼女たちは、単に「アイドル」や「妹」を分解することで生じた産物ではない。あくまでも個人であるので、「アイドル」「妹」的な要素の他に余剰がある。でも、大きな狙いとしては、全体を眺めたときに「アイドル」とか「妹」というぼんやりしたものが浮かび上がるように、または自由な想像が許されるようになってる。
両作品とも深く語るならば避けられないであろう「少女論」的なことに突っ込む自信はないので(いつかこれらの作品に限らず「少女」について考えることはしてみたいとは思っていますが)、いまはここまでにしておきます。
ところで、改行すると自動的に行間が空く仕組みになっているのなら、一字下げは必要ありませんねって。楽なのか、これ? 僕としては勝手に空いてしまうのはちょっと嫌ですけれど。改行しても行間をそのままにしておく方法ってないんでしょうか。