チクル妄想工房

ガムベースの作ったものを載せたり、他人の創作物への感想を書いたりしています。

見えるものだけが全てじゃない/全てのものが見えるわけじゃない

D
アイドルマスター Believe
aaa氏

765プロのアイドルの皆が、いろんな服を着て、いろんなステージで、いろんなダンスをしている。大切な、思い出に残っている、場面、瞬間を切り取ったアルバムみたいに見えますね。
「アイドルの数だけ"思い"がある」というのが作者さんの言葉です。
作品の視聴者には、彼女たちの積み重ねてきた物語がいかなるものかわからない。けれども彼女たちはこのようなたくさんの場面を経験し、それは、こうしてちゃんと残っていて、事実だったんだとわかる。
彼女たちが過ごしてきた時間をともに歩んでこられなかった僕らの前にも、こうして数々の場面が映し出され、そこには僕らの知りえない物語がある。確かに僕らは彼女たちとそれを共有することはできないけれど、間違いなく彼女たちの物語は存在するのです。思いは存在するんですよね。


僕らは、そういうことを、認めなければいけないのだと思います。
ひとりひとりに物語が存在するからといって、ある人を目の前にする僕が、その人の物語をいつも受け取れるわけじゃない、その人の物語を僕も共有できるわけじゃない。
けれども、そんなときも、その人にはその人の物語が存在する。そして、それがいかなる物語であれ、僕の目の前にはその人がいて、僕の目にまさに映っているように、確かに映っているんです。


D
アイドルマスター「Be happy,please!」
東風P

飾りの少ない舞台、ライトも控えめ、衣装も大人しい、そんなステージで春香さんが踊っています。
春香さんは、無印の物語とか、TRUE ENDとか、アニメだゲームだニコニコだ、何だかんだの一切の物語を過去を脱ぎ捨てて、ただ今このとき、僕のために踊ってくれている。まるで人形のように可愛らしく踊ってくれている。
「Be happy,please!」と。
幸せになって欲しいな! どう、楽しいでしょ?
そんなふうに、踊ってくれているんです。踊ってくれているだけで幸せになれる。春香さんは春香さんで、彼女には彼女だけの物語があるし、僕もそれを知っているのですが、いまこのときだけは、春香さんは僕のために「Be happy,please!」と踊ってくれているんです。
それだけでいいんです。